内でも外でもない場所が、人をやわらげる。
物語
縁側は廊下ではない。庭と家のあいだの、未決定の板だ。客は上がらずに話せる。家人は、まだ外にいる気分で茶を飲める。雨の日は雨を聞き、夕方は月を待つ。扉で閉じない空間が、関係の温度を下げる。
なぜ、これが日本人を作るか
近代住宅は、内と外を鍵で断つ。断ったあとに残るのは、招待か、排除かだけだ。縁側は第三項だった。日本人の近所づきあいは、この半外部の上に乗っていた。完全に入らせず、完全に拒まない。その設計が、遠慮とおもてなしを同時に可能にする。
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縁側。 内でも外でもない場所が、人をやわらげる。 庭と家のあいだの、未決定の板。 完全に入らせず、完全に拒まない。 第三項がある家は、関係の温度を下げられる。
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